プロペラ・チューニング方法

当然,プロペラは高回転で回る部品で,飛行中は様々な方向から大きな負荷を受けながら空気を掻き,機体に
推進力を与えています。このプロペラのバランスの良し悪しはエンジンへの影響から振動,更には機体の
飛行特性まで変えてしまうほど大事な部品の一部です。
そこで購入したプロペラを簡単な方法でチューニングし,より良い性能を発揮できるようにする方法と,
注意点をここでご紹介します。


使用パーツ&工具の例

プロペラAPC:16×13
エンジン:YS160DZ
サンドペーパー(240&600番程度)
プロペラリーマー
プロペラバランサー



1,プロペラと240番(3M製手研磨ロールやすり)
程度の”のり付きサンドペーパー”を平らな板に貼り
付けたものを用意する。

2,エンジンのドライブワッシャー(スピンナーバックプレート)
が当たるプロペラの面をゆっくりと水平を保ちながら
やすり掛けする。水平面を出す大事な部分ですから
慎重に行ってください。

3,面は完全に削り取るのではなく,ある程度樹脂面の
凹凸が均一になればOKです。

4,購入したままではエンジンのシャフトにプロペラを
ねじ込まなければ入っていかない程きつい場合が
あります。
そしてプロペラのセンター穴が完全に垂直に開いて
いない場合もあり,画像のようにドライブワッシャーと
プロペラの面に隙間が開くことがありますから
確認してください。

5,プロペラリーマーで同一回転方向にゆっくりと回し
ながら,ほど良い穴の大きさに開ける。
エンジンシャフトにねじ込まなくてもスムーズに挿入
できる程度の穴径が好ましい。
今回使用している画像のプロペラリーマーは
アメリカ製のインチサイズで,4段階になっているものです。
テーパータイプではなく,サクサクと正確に開けることが
出来ます。この場合,5/16”で開けました。
商品情報:
4ステップ・スタンダード・プロペラシャフト・リーマー
(リトルベランカ)

6,一旦プロペラバランサーで左右の重量バランスを
調べておく。
商品情報:
スパイラル・リーマー6〜8.5mm
IMプロペラバランサー
(フライトホビー)

7,削る前に指の平でブレード周囲に触れてバリの有無を
確認します。バリが有る場合に限り左右のブレードで重量の
重い方を意識しながら600番程度のサンドペーパーで周囲の
バリを軽く削り落としていきます。この時絶対にブレードの
形状を変えるほど削ってはいけません。
そして削る面は裏側とその周囲だけで,表面は削りません。
バランサーで量って左右の重さが全く同一になるものは
少ないようで,ある程度は妥協しなければなりません。
どのようにしてもバランスの良いプロペラを望む場合,何本も
同じ商品を購入して選択しなければならないでしょう。

8,最後にプロペラがスムーズにシャフトに入り,面が
ぴったり合うことを確認して終了です。

※製品説明書に記載されている”使用上の注意事項”を
ご理解頂いてからご使用下さい。
尚,この方法による如何なる事故に対して一切責任は
負えませんので予めご了承願います。